戸山の制帽問題

 もし世に共学校という物がなかったら、今も制帽をかぶる高校が多く存在したかもしれないです。今から50年ほど前の昭和40年頃、都立戸山高校で制帽は男子だけだったと思うのですが、その見直しの為、1年近く議論されて着帽規定が廃止されたとの事です。

 

 この問題を議題とした生徒総会では、規定廃止の是非をめぐり、かたや学帽と規定に軍国主義とエリート意識の疑いをかければ、一方は非行への道、愛校心の喪失などを非難するという議論の繰り返しが延々と続いて、いささかの倦怠感と時間の空費による焦燥感を感じさせていた中で、一人の生徒さんの演説が一気に事をすすめる事となりました。

 いわく「3年間の着帽は、日に着脱で4回×登校日数×3年=3000回頭毛をこすることになり、毛髪を痛め、強いては・・・」というもので、出席した生徒の大多数は爆笑と拍手でこれに応じ、8割方の賛成で可決。

 しかしその後、生徒部の先生による「指導」が繰り返し行われ、問題決着までには相当の時間を要したそうです。8割方の賛成という数の論理は、議論の深化なしには通用しないというのが、当時の戸山の雰囲気だったそうです。

 府立4中・都立戸山高百年史より 

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